OG様 宝塚の観劇感想

明日海りおトートの冷たい激情に触れて(エリザガラコン’14年花組ver 感想)



おはようございます。
むーです。

今日も先日ライブ配信で観劇したエリザガラコン25周年’14年花組verの感想を書きます。

先日書いたエリザガラコンの記事について多くの方から共感の声をいただき、恐縮です、、ありがとうございます。

本日は主演を務めた明日海りおさんについて語らせてください!

 

女優・明日海りおのトート

有名すぎるプロローグで、久しぶりにみりおトート閣下を見た時は彼女が纏う柔らかな空気に驚いた。

 

衣装も鬘も左手につけた漆黒の羽根のような飾りも間違いなく現役自体に彼女が身につけていたものだったのに、彼女から放たれるオーラは当時ほど冷たくなく、孤独ではない。どちらかと言うと暖かく柔らかで柔軟性のあるトートに感じた。

 

あぁ。
女優・明日海りおが今トートを演じるとこうなるのか。

 

みりおちゃんの女優としての進化を感じるとともに、男役現役時代に彼女の舞台を追っかけていた者としてはどうしても寂しい気持ちは残ってしまった。

 

序盤の歌では現役時代よりも高音がキツそうで少しハラッとした2、3回あったけど、今の彼女の本業(TVメインの女優)と宝塚を退団してからの時間の経過を考えれば、この変化もまた正しい変化なのかもしれないと受け入れていた。

 

燃え上がる黒い炎に身を焦がし

そんな懐かしいような新しいようなみりおトートの変化を楽しみつつ、迎えたのが『最後のダンス』。

 

結婚式終え、披露宴でダンスを踊るエリザベートに忍び寄るみりおトート。

 

花乃シシィはこの曲の序盤で退場するため、『最後のダンス』はみりおトート一人舞台上に残って歌い続けるわけですが、去り際に花乃シシィに拒絶されたことがみりおトートの心に火をつけたんですかね??

 

花乃シシィが去った後の『最後のダンス』はいまままでにないほどドス黒いものでした。

 

『今までの女優モードはどこへ?』と目を疑ってしまうほどの完全なる男役モード。

 

闇の中から 見つめている
最後に勝つのは この俺さ

 

この歌詞のドスのきき方が完全に男役で『みりおくんおかえりー!!!!』と一人心の中うちわ振って騒いでしました笑

花乃ちゃんシシィの感想でも書いたけれど、やっぱり花乃ちゃんシシィが相手役だとみりおトートの燃え上がり方が強火なんですよね。

 

絶対に!
お前は俺のものになる!

 

そんなトート閣下の想いの丈がこの曲で一気に爆発し、歌い終わった後には完全なる男役・明日海りおが爆誕していました。

(心なしか、この曲を歌い終わってからのみりおトートのお顔が全体的に引き締まっているように感じました。愛らしい頬も、普段はつぶらな瞳もグッと釣り上がってまさに黄泉の帝王の出立になっていて。 スイッチが入った時の元ジェンヌの力って本当すごい!と感動してしまいました)

 

求めるがゆえの『死ねばいい』

フランツの浮気に心引き裂かれた花乃シシィの前に現れたみりおトート。

 

『どうしたらいいの、、私、、生きていけない』
『死ねばいい!!』

 

うーんやっぱり黒いですよね。
みりおトートの背後に黒い炎がボゥッ!!と立ち上がるのを見てしまったような気がしました。

 

14年の花組の時よりもさらに恍惚と、求めるように放つこの言葉の美しさ(字面は全然美しくないけどね。ふつーに怖い)にぞくっとさせられました。

 

なんだろうなぁ。

 

14年の時と比較ばっかりして申し訳ないけど、あの公演のファンからすると、より中性的な魅力が増したトート閣下の『死ねばいい!』になっていたと思うのです。

 

14年の時はがっつり男役だったからどちらかというとニュアンス強めで強引にでも黄泉の世界に引き摺り込みそうな勢いがあったんですよね。

 

今回ガラコンverの方がもっと余裕を感じるし、得体の知れない包容力を感じます。シシィの心揺れそうになるのも理解できる誘い方でした。

 

こんな違いもまた、ガラコンならでは!と思い楽しませてもらいました。

 

包容力が増した明日海りお

書きたいことは色々あるけれど、今回のみりおトートの見どころを2つに絞るのであれば

 

  • 花乃シシィに対する、痛いほどの情熱
  • トート閣下の包容力

 

でした。

 

花乃ちゃんシシィに恋焦がれ、絶対に手に入れたい!という強い気持ちを持ちつつも、そこに焦りはなく、寧ろ今までにないほどの包容力を感じました。

 

今の明日海りおだからこその演技だったのかもしれませんね。

7年の歳月を経て、またみりおトート閣下にお会いできて幸せでした。

またどこかでお目にかかれる日を心待ちにしております!

ではでは!

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